火消しの闇の深さ -- 藤田東吾氏の告発の不発

なぜこれほどまでにマスコミに報道がされないのか。

朝日は彼の記者会見での告発をまったく報じていない。
イーホームズ社長の藤田被告に有罪判決 東京地裁

毎日、読売は「まくしたてる」という主観的・否定的な言葉で、信頼感を減ずる効果を付しているが、告発の内容は報じていない。
耐震偽造:「本当に悪いのは国だ」藤田被告まくしたてる[mainichi-msn.co.jp]
イーホームズ藤田社長に懲役1年6月・猶予3年の判決[yomiuri.co.jp]

東京新聞は、18日には「アパ物件にも偽装」というタイトルの記事が掲載されていたのに、今は削除されていて見れない。

唯一、日刊スポーツがアパや「安晋会」の名前を明示した記事を掲載している。
藤田社長爆弾告発、安晋会関連物件も偽装[nikkansports.com]

未見だが、今発売中の週刊現代も記事を掲載しているようだ。
藤田東吾「あの有名マンションも耐震偽装だ」−有罪イーホームズ社長[livedoor.com/magazine]

あれほどまでに大騒ぎした事件で、これほどマスコミがなりを潜めていることに、背筋が寒くなる。選挙直前だったこともあり、首相筋が相当強い圧力をかけたのだと想像するのが自然でしょう。
圧力をかけることも問題ですが、それにも増して、マスコミのこの脆弱さに戦慄します。
国家が情報を隠蔽しようとすればカンタンにできてしまうのだということを示しているのではないでしょうか。

インターネットにアクセスできる人は、藤田氏のメッセージを読むことができるし、個人が取材した映像をYouTubeで見ることもできる。でもアクセスできてもこの問題に気づかない人は少なくないでしょうし、アクセスしない人、できない人は、問題の存在さえまったく知らされない。

いったいどんな国なんだ、ここは。

[政治・国際・社会]
2006.10.24 - 07:54 AM |
テロと抗議との距離 | 月刊アスキーの再生を祝う

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