硫黄島と歌舞伎町の距離、60年。

『父親たちの星条旗』を見て、映画館をでると、そこは週末の歌舞伎町の夜。

街には、煌々たる灯りのもとに、若い男女たちがあふれていました。

すれちがう彼らの顔を見ながら、想像の中でヘルメットをかぶせ、薄汚れた軍服を着せ、ゲートルを巻いてみようとしてもなかなかうまくいかない。

60年前には、こんな年齢の男たちが、岩と土ばかりの小さな島に連れていかれて、みんな死んだのだと……歌舞伎町の広場の前にざわめき集う人たちよりもはるかに多い人数が死んだのだと……、そんなふうに結びつけようとしてもうまくできない。

それでも、できるかぎり身近に、リアルに、想像することをやめたくない。
想像することでこそ、いまここにある自由と平和が、かぎりなく愛おしく大切なものであると感じられるから。

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2006.12.05 - 08:03 AM |
旗をめぐる悲劇。『父親たちの星条旗』 | 硫黄島のゴルフコース

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» 「硫黄島からの手紙」 [ 気まぐれ961部隊!]2006.12.11 - 07:57 AM
奇しくも真珠湾攻撃の日と同じ12月9日・・・。映画「硫黄島からの手紙」が公開されました! チラシ画像はクリックで拡大。裏面はコチラ

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