朝のふたり

早朝の地下鉄。
がらがらの車内で、ぼくの前に座った、たぶん二十歳ぐらいの女の子ふたり。
ひとりは髪が長く、フェミニンな服装。もうひとりは髪が短く、中性的な格好。
髪の長い子が熱心に話しかけていて、髪の短い子はうんうんとうなづいて聞いています。
ふたりが醸し出している雰囲気がとてもやわらかく、いい感じなので、思わずその風景を眺めていました。
たぶん、恋人同士でしょう。
ふたりの間では、指を組んで手を結んでいて、左手の同じ薬指に、同じ指輪。短髪の子がときどきもうひとりの子の髪をやさしくなでてあげたり。
iPodを聞いていたので会話はまったく聞こえていなかったのですが、音楽を聴きながらだったせいもあり、とてもあたたかな映画の一シーンを見ているようでした。
異性の恋人同士にも、同性の友だち同士にもつくりえない、ふうわりとした空気。
あまりずっと見ていたからか、電車を降りるときに、ちょっと不審そうなまなざしを髪の長い方の子に投げかけられてしまったのだけれど、ごめんね、好奇心で見ていたのではなく、ほんとうに、すてきな二人だと思って見ていたんです。

[日記・コラム・つぶやき]
2005.03.29 - 03:46 AM |
郵便物配達のあまりの非効率・アナログ度 | 失われてしまった思い

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コメント

ayuko washiyama:

その風景、私も見てみたかったです。
先生がセクシュアリテに書かれてましたが、愛する事に性別なんて関係ないと思います。そんな自分もまだ同姓に興味を持った事はないですが・・・。これから先自分はどうなるのか!?とにかく自然が1番ですね、たぶん。

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