『オーマイニュース Ohmynews の挑戦』で落ち込む

インターネットによる新しいメディアのありかた、とか、新しいジャーナリズムを作っていく、とか、そんな関係の本を読むことは、ほとんどの場合ぼくに元気を与えてくれます。
そしてこの本は、そのとおりの内容が、世界の注目する新しいメディアの長自身によって書かれているにもかかわらず、読めば読むほど、ぼくは暗澹たる思いに包まれました。
Ohmynewsの活躍はいくども伝え聞くところであり、これからのメディアのすばらしい見本として強い興味を持っていたし、この本が出ていたことも知っていたのに、なぜか自分がなかなか手を出さなかった理由も、はっきりしました。

日本では、このようなメディアは実現できない。

韓国の市民の意識のありかたに感嘆するとともに、それとわれわれを比べたときの落差にがっくりきました。オ・ヨンホ氏の言う「準備された市民」がいないばかりか、「準備」の必要すら感じてない市民が大多数ではないでしょうか。

しかし、そのようなことを理解することができるだけでも、本書を読むことは価値がありました。

ソフトバンクがOhmynewsに出資して、日本でも、日本語と日本人の市民記者によるニュースサイト設立が進んでいるようです。あきらめず、期待したいと思います。

オーマイニュースの挑戦 韓国「インターネット新聞」事始め 』
呉連鎬(オ・ヨンホ)著
太田出版刊
ISBN:4872339304

ソフトバンク株式会社 ニュースリリース
韓国・Ohmynews Co., Ltd.および同社日本法人への出資について 2006/2/22

[書籍・雑誌]
2006.03.11 - 08:42 PM |
たったひとつの星の上の人として | 「ホテル・ルワンダ」に恥じる

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